喪中はがきが届いたら喪中見舞いでお線香を送るべきか?

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最近は、家族葬であったり近親者だけで葬儀を済ますことが増えてきて、喪中はがきで訃報を知ることが増えています。

また退職後、現役時代の知人との関係が薄れてきていることも多く、年賀状だけのやりとりの関係になっていると、やはり喪中はがきで訃報を知ることも多いのではないでしょうか。

喪中はがきを受け取った場合、年賀状を出さないようにするだけで、特に返事を書かなくても失礼にはあたりません。

ただ、故人との関係によっては、「残された身内の方にお悔みの気持ちを伝えたい」と思うこともあると思います。こういった場合、正月明けに送る寒中見舞いでお悔みの気持ちを伝えていました。

これが、最近は『喪中見舞い』と言って、お線香やお花などお返しのいらない品物を添えて送ることが増えているようです。

この喪中見舞いについてちょっと考えてみました。

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喪中見舞いにお線香を、と宣伝されているが…

『喪中見舞い』というのは、「喪中はがき」で亡くなったことを知った時に、お悔みの気持ちや、喪中はがきを受け取るまで亡くなったことを知らなかったことのお詫びなどを伝え、残された身内の方に励ましの言葉を伝えるお見舞いです。

そして、お見舞いの気持ちを伝える手紙と一緒にお線香やお花などを贈ったらどうでしょう、ということになっています。

あまり多くは見ませんが、テレビでも「『喪中見舞い』にお線香を贈りませんか?」と某お線香の会社のCMが流れています。もしかしたら、あなたもこれを見て喪中見舞いのことを知ったのかもしれませんね。

ただ「喪中見舞い」が日本の古くからの風習かと言えば、そうではなく最近になってお線香を売る側の新しい商売戦略として広められているようです。

「もし亡くなったことをその時に知っていたら、告別式やお通夜に行ったのに…」と思うような間柄の相手なら、喪中はがきを受け取った時に「亡くなった時に何もできなかった代わりに何かを贈りたい」と思うのは自然な流れだと思います。

そこで、「いまさらお香典でもないし…」という場合に、お線香ならお供えできて、お返しも不要だから先方にも負担もかけずに済むので丁度いい、という感じで「喪中見舞いとしてお線香を」ということを始めたようです。

今では、百貨店名などのギフトコーナーにも「喪中見舞い」の品が揃えられ、掛け紙の表書きにも「喪中御見舞」というものが用意されているところも多くなっています。

ただ、「喪中御見舞」としてお線香を贈るのが本当にいいのでしょうか?

喪中の親族へのお見舞と考えると…

「喪中見舞い」は、喪に服しているご親族へのお見舞ですよね。
そのお見舞いの品が「お線香」というのはどうなんでしょう?

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見方によっては
「まだ生きている私にお線香を送られた」
ということになりますよね。

これは穿った見方、というか揚げ足取りかもしれませんが、しかし「喪中見舞い」というのは最近始まったことなので、なんのことなのか知らない方もまだまだ多いはずです。

そういった方、特にご年配の方が「喪中見舞い」をどのように受け取るかはわからないですよね。

こういうものって、送る側の気持ちより、受け取った側の気持ちの方が大切なんだと思います。いくら送る側が気持ちを込めても、受け取る側がその気持ちをわからなければ、送った意味が無いですからね。

ですので、お線香に「喪中御見舞」という表書きの掛け紙を付けて送るよりは、「御供」として送った方がいいんじゃないかと考えます。

もちろん筆者も、故人の身内の方へのお見舞いとして、「喪中見舞い」のはがきやお手紙をお送りすることはいいことだと思います。お悔みの言葉や相手を気遣う気持ちが伝われば、きっと喜んでもらえると思います。

ただ、お線香については「喪中見舞い」でなくやはり「御供」として送った方がいいんじゃないかと考えます。

お線香を贈るのであれば、「喪中見舞い」の文中で『心ばかりではございますが、お線香をお送りいたします。お供えいただければと存じます。』という文面を添えて贈るのがいいのではないでしょうか。

お線香をもらって困る場合も…

ただ「お供え」としてでも、相手の環境や状況によっては、「お線香をもらっても困ってしまう…」という場合も多いようです。

特に、ご仏壇は実家にあって、自宅にない場合などはお線香を受け取っても困ってしまいますよね。
なかなか実家に帰れなかったりすると、お線香をいつまでも保管していないといけなくなってしまいます。

せっかく頂いたものなので、ないがしろにもできないですしね。

また、お線香の香りには好みがあることも多いので、あなたが贈った線香は好みに合わない、ということも考えられます。

それと「お線香はお返しをしなくていいもの」ということが意外に知られてなく、お線香に対するお返しで先方の手を煩わしてしまうこともあります。

ですので、お相手との関係の深さや、先方の環境・状況をよく考えてからお線香を送るかどうかを決めた方がいいと思います。

まとめ

喪中見舞いは、まだまだ定着しているとは思えない、マナーと言えるほどのことではない、というのが筆者の考えです。喪中見舞いを贈らないからといって、決して失礼と思われないでしょう。

ですので、無理にお線香を送る必要もないように思います。

喪中はがきを受け取った時、あなたが「親族の方にお悔みを伝えたい」と思ったら、お悔やみの言葉を書いた手紙を送ることで十分ではないでしょうか。

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