※末尾に2021年(令和3年)から2023年(令和5年)の「戌の日」の一覧を記載しています
「安産祈願は5ヶ月に入った戌の日」と言われていますが、なかなか都合を合わせられない方も多いと思います。
5ヶ月戌の日に都合を合わせられないために
5ヶ月過ぎちゃったけど大丈夫?
安産祈願は戌の日じゃなくてもできる?
といった悩みを抱えてしまっているのではないでしょうか。
ここでは、こういった「安産祈願をする時期・タイミング」について、よくある悩みや疑問について説明したいと思います。
【目次】
- 1 安産祈願を5ヶ月目にするは帯祝の儀式の一部だったから
- 2 安産祈願をする時期に関する疑問
- 2.1 安産祈願はいつからできるの?
- 2.2 安産祈願は4ヶ月でやってもいいの?(5ヶ月目の戌の日は都合がつかないから早めにやってもいい?)
- 2.3 安産祈願するのに5ヶ月過ぎちゃったけど大丈夫? 安産祈願は6ヶ月に入ってからでも大丈夫?(5ヶ月目の戌の日が都合つかないまま6ヶ月にはいっちゃった) つわりがひどくて(体調が悪くて)5ヶ月の時に安産祈願に行けなかったけど今からでもいい?
- 2.4 安産祈願はなんで5ヶ月の戌の日なの?
- 2.5 安産祈願は戌の日じゃないといけない? 戌の日じゃなくても安産祈願はやってくれる?いつでもいい?
- 2.6 安産祈願は誰が行くべき?旦那は行けないけど大丈夫? 安産祈願は妊婦本人以外の代理(旦那とか親とか)でもいいの?
- 2.7 安産祈願で祈祷する日と腹帯を巻く日、別の日でもいい?
- 2.8 安産祈願後のお祝い膳の席は必要なの?
- 2.9 安産祈願の前に腹帯をしてもいい? 安産祈願していない腹帯を使ってもいい?
- 2.10 5ヶ月になったら腹帯しないといけない?
- 2.11 妊婦の戌の日の腹帯って絶対やらなきゃいけないの?
- 2.12 安産祈願は大安がいい?仏滅ならやめた方がいい? 安産祈願のお参りに行かない方がいい日はある?
- 2.13 喪中や忌中(満中陰)のときは安産祈願しに行かない方がいい?
- 3 さいごに
安産祈願を5ヶ月目にするは帯祝の儀式の一部だったから
安産祈願のタイミングや時期に関して考えるなら、最初に「安産祈願は5ヶ月に入った戌の日がいい」と言われている理由をちゃんと知っておいた方がいいです。
そこで安産祈願の時期に関する疑問に回答する前に、少し前まで『安産祈願』がどのように行われてきたのかについて説明しておきます。
まず安産祈願はもともと単独で神社にお参りしていたわけではなく、『帯祝』という儀式でやることの一つだったのです。
帯祝というのは、赤ちゃんができて5ヶ月に入った最初に戌の日に、腹帯を巻いて神社に安産祈願のお参りに行く、と同時に赤ちゃんができてから初めて行うお祝いの儀式です。
もともと帯祝は、「5ヶ月に入った最初の戌の日」に
↓
神社に安産祈願のお参りに行く
↓
両家の両親とともに祝い膳を囲む
という流れで行います。
つまり帯祝は、
- 腹帯を巻き始める
- 神社に安産祈願のお参りをする
- 両家の両親とお祝いをする
をまとめてやる儀式なのです。
では「なぜ帯祝を5ヶ月にやるのか?」というと、5ヶ月に入るとつわりもおさまり、母子ともに安定して流産の可能性も低くなってくる時期だからです。
赤ちゃんができたお祝いなのですから、本当はもっと早くにやってもいいはずです。ですがやっぱり母子が安定するまではやりにくいと考えられていたのでしょう。というわけで、5ヶ月に入れば「そろそろお祝いしても大丈夫だろう」という感じで落ち着いたんだと思います。
またお腹も大きくなって、腹帯を巻き始める時期になります。これからお腹を守ってくれる腹帯を巻いて神社にお参りすることで、腹帯に安産のお守りになってもらいたい願いも込めたのでしょう。
こういった色々ちょうどいいタイミングだということで、5ヶ月に入ったところでお祝いと神様へのお参り、腹帯始めを帯祝という形でやることになったのだと思います。
また戌の日に帯祝をやるのは、犬が多胎でも安産なので、これにあやかろうということです。
現代の安産祈願ではどうなっている?
今は神社にお参りに行く際、腹帯を巻いていく方は少なく、そのまま持っていって祈祷してもらう方が多いと思います。持っていった腹帯にハンコを押してくれる神社もありますね。また神社によっては腹帯を授けてくれるところや、腹帯に縫い付けるお守りを授けてくれるところもあります。
つまり今は腹帯を安産祈願のお守りとすることは同じですが、安産祈願と腹帯の巻き始めが別々のイベントになっているわけです。そういう意味では安産祈願か腹帯の巻き始めのどちらかを戌の日にやれば、十分犬にあやかっているのではないかと思います。
また帯祝を5ヶ月にやるのも、上で説明した通り諸々ちょうどいい頃合いだからなので、安産祈願のお参りは絶対5ヶ月でなければいけない理由があるわけではありません。
また、安産祈願は妊婦さん本人でなく代理の方でも問題ありません。都合がつかなかったり体調的に難しいなら、無理せず旦那さんやご両親に行ってもらいましょう。
安産祈願のお参りに行くことや腹帯を巻くのは、神様に安産をお祈りすると同時に、「自分が親になる」ということ改めて意識する、親になる覚悟を持つ、という目的もあるのです。「いつ行くか」にあまり囚われず、しっかりお参りしてきましょう。
と前置きが長くなってしまいましたが、安産祈願をする時期に関する疑問に答えていきます。
安産祈願をする時期に関する疑問
安産祈願はいつからできるの?
安産祈願はいつでもできます。妊娠がわかってすぐでも神社は安産祈願をしてくれますよ。
ただ妊娠初期はつわりなどで体調が悪かったり、母子とも安定していない時期なので無理はしないでくださいね。
安産祈願は4ヶ月でやってもいいの?(5ヶ月目の戌の日は都合がつかないから早めにやってもいい?)
問題ありません。
安産祈願するのに5ヶ月過ぎちゃったけど大丈夫?
安産祈願は6ヶ月に入ってからでも大丈夫?(5ヶ月目の戌の日が都合つかないまま6ヶ月にはいっちゃった)
つわりがひどくて(体調が悪くて)5ヶ月の時に安産祈願に行けなかったけど今からでもいい?
安産祈願は6ヶ月に入ってからでも、その後でも大丈夫です。
安産祈願はなんで5ヶ月の戌の日なの?
5ヶ月になると母子とも安定してくるので、流産の可能性も低くなることから5ヶ月にお祝いと安産祈願をする風習になっています。また戌の日にやるのは多胎で安産な犬にあやかるためです。
安産祈願は戌の日じゃないといけない?
戌の日じゃなくても安産祈願はやってくれる?いつでもいい?
安産祈願は戌の日じゃなくても大丈夫です。神社は戌の日でなくても普通に安産祈願をやっています。
戌の日に安産祈願をするのは多胎で安産な犬にあやかりたい、つまり身も蓋もない言い方ですが『ゲン担ぎ』なわけで、「戌の日じゃないと」というのは、極端な話、自分たちやご両親が気にするかどうかでもあるのです。
安産祈願は誰が行くべき?旦那は行けないけど大丈夫?
安産祈願は妊婦本人以外の代理(旦那とか親とか)でもいいの?
安産祈願の祈祷をしてもらうのは、本人でも代理でも問題ありません。
安産祈願で祈祷する日と腹帯を巻く日、別の日でもいい?
昔は腹帯を巻いて安産祈願に行っていましたが、今は安産祈願と腹帯を巻く日は別々でも問題ありません。どちらを戌の日にやっても問題ありませんし、戌の日でなくても構いません。
安産祈願後のお祝い膳の席は必要なの?
昔ながらの帯祝の儀式の通りにやるのなら、安産祈願のお参りの後でご両親と祝い膳を囲みます。ご両親が帯祝をきっちりやりたい、というのであれば安産祈願→祝い膳となりますね。
でも安産祈願で神社にお参り行くだけでも妊婦さんは大変ですから、ご両親と祝いの席は別に設けてもいいと思います。
安産祈願の前に腹帯をしてもいい?
安産祈願していない腹帯を使ってもいい?
腹帯は大きくなるお腹を支えたり、冷えを防止するために巻くものです。一般的に5ヶ月くらいから巻き始めるのがちょうどいい頃合いなので、安産祈願で祈祷してもらった腹帯で巻き始める風習になっています。でも厳密に「いつから」という決まりはありません。
お腹が大きくなるのが早かったりする場合、5ヶ月よりも早く巻き始めても大丈夫です。
ただし腹帯を巻く際には、医師に相談して巻き方の注意点などを説明してもらってくださいね。
また安産祈願で祈祷してもらった腹帯というのは、いわばお守りなので持っていることが重要なのです。実際に腹帯の役目を果たしてもらうのは、安産祈願していない腹帯でも問題ありません。
5ヶ月になったら腹帯しないといけない?
実は腹帯のようなものでお腹を保護するのは日本以外でほとんど見られないんだそうです。そういう意味では、腹帯をしなくても無事出産できるわけです。
また最近では「腹帯は巻かなくてもいい」「腹帯を巻かない方がいい」と考える産科医師もいるようです。
しかし腹帯は古くから使われていて、その有用性が否定されているわけではありません。ですから実際に腹帯を巻くかどうかは、担当の医師とよく相談して決めてください。
安産祈願で祈祷してもらった腹帯はお守りですから、仮に腹帯をしないことになったとしても、お守りとして持っているだけでも十分です。
妊婦の戌の日の腹帯って絶対やらなきゃいけないの?
戌の日に腹帯を巻き始めるのは、もちろん絶対にやらなきゃいけないことではありません。
腹帯を巻き始めるのは、上で説明したようなお腹の保護を始めるという目的がありますが、同時に妊娠も折り返し地点に差し掛かるということで、出産に向けて気持ちを新たにする意味合いもあるのだと思います。
そういう意味で、安産な犬にあやかる戌の日に腹帯を巻き始めるのは、妊婦さん本人の気持ち的にも良いのだと思います。
安産祈願は大安がいい?仏滅ならやめた方がいい?
安産祈願のお参りに行かない方がいい日はある?
大安は6日周期で回ってくるので、もし大安に都合を合わせられるのなら大安の方がいいかもしれません。でも無理して大安にする必要はありませんし、仏滅でも全然問題ありません。
ただ安産祈願は気持ちよくお参りしたいものです。「仏滅だとどうしても気が進まない」という気持ちがあるなら、仏滅はやめた方がいいかもしれませんね。
喪中や忌中(満中陰)のときは安産祈願しに行かない方がいい?
忌中の間は神社への参拝を控えることになっていますから、安産祈願も控えるべきことになります。忌明けの後であれば安産祈願はできるので、もし不幸が起きてしまった場合は忌明けまで延期します。
忌中というのは喪中の中でも特に「故人を偲び、御霊(みたま)を鎮める期間」で、故人との関係によって期間は変わってきます。故人が自分の父母など関係が近い場合や、自分の家で葬式を出した場合などは最大の50日間となります。
不幸があって忌明けに安産祈願をする、あるいは喪中(一般的に故人が亡くなってから13ヶ月間)に安産祈願をする場合は、事前に参拝をする神社へ必ず問い合わせをしてください。
一般的に忌明けであれば安産祈願はできるのですが、安産祈願の前に「服喪明けのお祓い」をするなど神社によって個別の対応をする場合があります。
さいごに
5ヶ月の戌の日に安産祈願をするのは、古くからの風習で今も根強いものです。
この通りできればそれでいいのですが、思い通りに休みが取れなかったり、都合が合わせられなかったりと、なかなか難しいことも多いのが実情だと思います。
【参考記事】戌の日に安産祈願に行けない!五ヶ月最初の戌の日じゃないとだめ?
安産祈願で大切なのは無事に元気な赤ちゃんが産まれるようにお祈りすることです。お参りに行く日というのは大事なようで意外とそうでもありません。完璧にやろうとせず、努力目標としてできる範囲でやろうと考えてみてください。
安産祈願のお参りに行かれるときは、行かれる神社やお寺の情報を必ず事前に確認しておいてくださいね。
いまはコロナの緊急事態宣言も解除されていますが、それぞれの神社やお寺で密を避ける対策が取られています。安産祈願で有名なところだと、混雑する戌の日などは予約制になっていたり人数制限があったりする場合もありますから、ホームページなどで確認してみてください。
安産で元気な赤ちゃんが産まれることをお祈りしています。
2022年(令和4年)の戌の日一覧
1月:9日(日)赤口、21日(金)赤口
2月:2日(水)友引、14日(月)友引、26日(土)友引
3月:10日(木)先負、22日(火)先負
4月:3日(日)大安、15日(金)大安、27日(水)大安
5月:9日(月)赤口、21日(土)赤口
6月:2日(木)友引、14日(火)友引、26日(日)友引
7月:8日(金)先負、20日(水)先負
8月:1日(月)仏滅、13日(土)仏滅、25日(木)仏滅
9月:6日(火)赤口、18日(日)赤口、30日(金)先勝
10月:12日(水)先勝、24日(月)先勝
11月:5日(土)先負、17日(木)先負、29日(火)仏滅
12月:11日(日)仏滅、23日(金)赤口
2023年(令和5年)の戌の日一覧
1月:4日(水)赤口、16日(月)赤口、28日(土)先勝
2月:9日(木)先勝、21日(火)先負
3月:5日(日)先負、17日(金)先負、29日(水)先負
4月:10日(月)先負、22日(土)大安
5月:4日(木)大安、16日(火)大安、28日(日)赤口
6月:9日(金)赤口、21日(水)友引
7月:3日(月)友引、15日(土)友引、27日(木)先負
8月:8日(火)先負、20日(日)大安
9月:1日(金)大安、13日(水)大安、25日(月)赤口
10月:7日(土)赤口、19日(木)先勝、31日(火)先勝
11月:12日(日)先勝、24日(金)先負
12月:6日(水)先負、18日(月)仏滅、30日(土)仏滅
2024年(令和6年)の戌の日一覧
1月:11日(木)赤口、23日(火)赤口
2月:4日(日)赤口、16日(金)先勝、28日(水)先勝
3月:23日(土)先負
4月:4日(木)先負、16日(火)仏滅、28日(日)仏滅
5月:10日(金)赤口、22日(水)赤口
6月:3日(月)赤口、15日(土)友引、27日(木)友引
7月:9日(火)先負、21日(日)先負
8月:2日(金)先負、14日(水)大安、26日(月)大安
9月:7日(土)赤口、19日(木)赤口
10月:1日(火)赤口、13日(日)先勝、25日(金)先勝
11月:6日(水)先負、18日(月)先負、30日(土)先負
12月:12日(木)仏滅、24日(火)仏滅