定年退職が近い、近々会社を辞めようと思っている、早期希望退職に応じようか迷っている、
などなど退職のことが視野に入ってくると気になるのが退職金ですよね。
特に退職金って税金がかかるのか?かかるとしたらどのくらいなのか?
が気になるのではないでしょうか?
退職後の生活のためにも、退職金のうちどのくらいが税金で、どのくらい手元に来るのか
事前に知っておいた方がいいですよね。
退職金の税金の計算式は?
退職金は、退職所得といって所得税の一部です。税率は給料所得などと同じ所得税の税率です。
退職所得は給与所得などから独立していて、退職所得単独で課税されます。
退職所得は、以下のように求められます。
勤続年数が20年を超えていると、より控除額が多くなるわけです。
なお勤続年数には、入社してから退職するまでの全体の期間なので、
長期の欠勤や病気で休職していた期間も含まれます。
あとはこの退職所得金額に応じて、退職所得の源泉徴収税額の速算表の計算式に従って計算すれば
退職金の所得税の金額が求められます。
また、同時に住民税も退職所得金額に対して課税されます。
退職所得の住民税の税額は、退職所得の10%となっています。
「退職所得の受給に関わる申告書」について
上記退職金の税金金額の求め方は、退職前に会社へ「退職所得の受給に関わる申告書」を提出した場合です。
この「退職所得の受給に関わる申告書」を提出しない場合は、退職収入に対して一律20%+復興特別所得税 0.42%が課税されます。この場合、退職金を受け取った後、本人が確定申告を行って払い過ぎた税金の還付を受ける必要があります。
通常「退職所得の受給に関わる申告書」は、会社から提出するように求められると思います。
会社からの指示がない場合、「退職所得の受給に関わる申告書」は税務署においてありますので、ご自分で作成し、会社へ提出した方がよいかもしれません。
退職時に年金の一時金をもらうと?
退職時に年金の一時金をもらうと、退職収入の一部とみなされるので退職所得の所得税がかかります。
一方で、一時金ではもらわずに年金としてもらう場合にはどうなるのでしょうか?
この場合、年金として支給された時に、雑所得として所得税がかかります。
つまり実際に手にした時に税金がかかるわけです。
退職金の金額が大きい場合、税率も高くなります。
この状態で年金の一時金を受け取ると、年金にかかる税率も高いものになります。
一方で、年金として受け取る場合は、
一般的には所得金額がそれほど大きくならないので、税率も低くなります。
ということで、年金は退職時に一時金として受け取るよりも、年金として受け取った方が税金の金額は少ないことになるのが一般的です。ただし、実際に受け取る厚生年金などの支給額により、必ずしもこうなるわけではありません。
まとめ
会社を辞める時に受け取る退職金は、その後の生活に重要なお金です。
できれば会社を辞めてしまう前に、どのくらいが手元に入ってくるのかを確認しておきたいですね。
次の収入を得るまでの間の生活費に充てたり、運用したりとライフプランを立てる材料にしてみて下さい。