「野菜ジュース」は身体や肌に良さそうなイメージがありますよね。
最近は、『これ一本で1日分の野菜が摂れる』と謳われている市販の野菜ジュースもあります。
さて本当に野菜ジュースは、身体や肌のケアに効果があるのでしょうか?
身体の中から美肌を作る?
美肌になるためには、外からの美肌化粧品によるケアだけでなく、身体の新陳代謝を高めて肌を作る機能を活性化させることも重要です。そのためには肌を作るために必要なビタミンやその他の栄養を食物から摂取することは大切です。
この点、液体で摂取時間が短く吸収しやすい野菜ジュースは優れています。
またお肌の大敵である便秘も、野菜ジュースの整腸作用で改善が期待できます。
飲み方としてはおススメなのは、朝一にコップ一杯の野菜ジュースを飲むこと、これを続けることです。
ずっと同じメーカの野菜ジュースではなく時々メーカを変えてみたり、たまにはフルーツジュースやミキサーで絞ったお手製の野菜ジュースを飲んでみるのもいいようです。
野菜ジュースの栄養素、実は野菜本来の栄養ではないものも
一般的に市販されている野菜ジュースは、熱を加えて煮込んで濃縮したり乾燥させたりしたものを還元して作られています。このため熱に弱いビタミンCなど分解され無くなってしまっている栄養をも多くあります(濃縮還元タイプ)。
そこで、失われた栄養素を後から添加している商品もあります。
例えばビタミンCが含まれていると言われている濃縮還元タイプの野菜ジュースは、ほぼ後から添加したものです。
ですので野菜本来の栄養素すべてがそのまま野菜ジュースに含まれているかというと、そうではないことも認識しておく必要があります。
後から添加された栄養素に関しては、サプリメントを飲んでいるのとあまり変わらない、ということですね。
また飲みやすさをよくするために、食物繊維が取り除かれているものも多く、食物繊維の摂取もあまり期待できません。
そういう意味では、野菜ジュースだけ飲んでいれば野菜を食べる必要がなくなる、ということはありません。
食事でしっかり野菜を摂ったうえで、栄養補助食品としての位置づけで飲むことをお勧めします。
塩分が含まれている野菜ジュースやフルーツが多く含まれているものは、飲みすぎると塩分や糖分の摂り過ぎにもつながりますので逆に注意も必要です。
野菜ジュースでは「噛む」効果が失われる
野菜ジュースを食事の代わりにできない理由はまだあります。
まず、野菜ジュースでは食事の基本である「噛む」ことが無くなってしまいます。
この「噛む」ことは唾液を分泌させて消化を良くしたり、頭の血流を良くしたりするためにとても必要なことなのです。
また野菜に含まれるビタミンやミネラルによっては、タンパク質や脂質などと一緒に摂った方が体への吸収が良くなるものもあります。
穀物と主菜(タンパク質)を野菜と合わせて食べることも重要なのです。
こういったこともありますから、野菜ジュースに任せるのではなく、野菜は食事の中で摂る方が好ましいです。
まとめ
野菜ジュースさえ飲んでいれば野菜は十分に足りている、ということにはなりません。
一方で、現代の食事では野菜が不足しがちです。
これを補うために補助食品として野菜ジュースを上手く活用したいですね。
せっかく飲むなら美味しくて、しっかりと栄養の摂れる野菜ジュールがいいですね。