熱戦が繰り広げられる全国高等学校野球選手権大会、夏の甲子園を甲子園球場で観戦する際、気を付けたいのが熱中症です。
毎年、何人もの方が熱中症とみられる症状で救護室へ行かれるそうです。
甲子園球場のある兵庫県西宮市は高温多湿の地域ですし、お椀上になっている球場内には熱がこもります。
そんな中、炎天下での応援は熱中症の危険が大変高いです。
ここでは、熱中症の予防方法について紹介します。
甲子園で高校野球観戦する時の熱中症対策は?
ここ数年来夏の気温がとても高く、甲子園での高校野球観戦もこれまで以上に万全の熱中症対策が必要になります。
観戦中の熱中症予防の基本は、直射日光をなるべく浴びないようにすること、水分や塩分をしっかり摂ること、吸湿性や通気性が良く締め付けの少ない衣服を着るなどです。
またつばの広い帽子をかぶり、後頭部や首筋に直射日光が当たらないようにし、頭が高温にならないように気を付けます。
この他、保冷剤をタオルに巻いたもの、冷感パッドやうちわなど体を冷やすためのアイテムもあった方がいいですね。
そして持ち物以上に重要なのが体調管理です。
前日はしっかりと睡眠を取って、体調を整えておくことも大切です。
かいた汗は完全に拭きとらない方がいい
汗は蒸発することで体から熱を下げます。
ですので、かいた汗を完全に拭きとってしまうと、熱が下がりません。
熱が下がらないと、体温が上がってしまいますし、余計に汗もかいてしまいます。
ですので観戦中は汗を完全に拭きとらず、うっすら肌が濡れている程度にしておいた方がいいようです。
熱中症を予防する水分補給
甲子園で観戦中に熱中症を予防するために水分補給は欠かせません。
ここで気を付けたいのが、単に水分だけを摂っても熱中症予防にならないのです。
甲子園のような非常に暑い状況で大量の汗をかくと、水分だけでなく多くの塩分も体外に出てしまいます。
汗に塩分が含まれているのはご存じだと思いますが、汗で体の中の塩分が減少すると体温調節の機能が働かなくなります。
体温の調節ができなくなると最悪の場合熱射病という重篤な状態になりかねません。
このためにも水分と一緒に塩分を摂取する必要があります。
手軽な方法としては、スポーツ飲料や経口補給水などで水分補給をすることです。
スポーツ飲料は甘ったるくて苦手…、という方もいるかもしれませんね。
ですが実はこの甘味である糖分にも重要な役割があるのをご存じですか?
通常の水分補給は大腸で行われるのですが、塩分と糖分を水分と一緒に摂取した場合は小腸で水分が吸収されます。
つまり糖分があることで、水分補給が素早くできるようになるわけです。
ですので少し苦手でも熱中症予防のためにはスポーツ飲料水を飲んだ方がいいわけですね。
どうしてもスポーツ飲料がダメという方は、ミネラルウォーターと一緒に塩飴で塩分と糖分を補給して下さい。
熱中症の水分補給 ビールはダメ
「観戦中の水分補給はビールでするからいい」
という方もおられそうですが、夏の甲子園ではビールは好ましくありません。
ビールを含むアルコールには利尿作用があります。
ですので、飲んだ水分も含めて体の水分は尿として排出されてしまいます。
体の水分が減ってしまうと汗の量が減ってしまい体温を下げることができなくなってしまいますから、観戦中のビールは避けた方がいいようです。
また、利尿作用はカフェインにもあります。
コーヒーやお茶(麦茶を除く)も避けた方がいいです。
さいごに
2015年の夏の甲子園から、これまで5回が終わった後行われていたグラウンド整備を、3回/6回が終わった後行うことに変更されたそうです。
これは選手や応援団、観客の熱中症予防のためだそうです。
この時間を有効に利用して、しっかり水分補給をしましょう。