2014年10月8日にある皆既月食は、日本全国で観ることができます。
4月15日の月食では、一部の地域しか観ることができませんでした。
今回は、日本のほとんどエリアで部分食の始まりから皆既月食、
そして部分食の終わりまで観ることができます。
石垣島より西の地方だけは、月がわずかに欠けた部分食の状態で
月が昇ってきます。
今回の皆既月食について
今回の皆既月食は2014年10月8日(水)の18時14分から部分月食が始まります。
18時14分…部分食が始まる
19時24分…皆既月食の始まり
19時54分…食の最大
20時24分…皆既月食の終わり
21時34分…部分食の終わり
月食の時間は3時間以上、皆既月食が1時間もある長い月食となりますので、
じっくり鑑賞することができます。
月食の豆知識
地球の影は2種類ある
月食は月が地球の影に入ってしまうために起きる、
というのはよく知られています。
ですが、地球の影には2種類あるのをご存じでしょうか?
本影と呼ばれる、太陽の光が地球で完全にさえぎられている濃い影の部分
半影とよばれる、本影のまわりのうすい影の部分
月食とは一般的に本影の影にかくれる本影食のことをいいます。
月食はどこで観ても同じ欠け具合
月食は月が見えるところであれば、どこででも同じ状態で観れます。
日食のように場所によって欠けていくタイミングの時間差や、
食の大きさの違いはありません。
月食は真っ暗でなく赤くなる
皆既月食の月は真っ暗になって見えなくなるのかというと
赤黒い赤銅(しゃくどう)色になります。
これは太陽の光のうち、赤い光だけが月を照らしているからです。
地球の影に入った月になぜ太陽の光が当たるのでしょう?
これは地球の大気がプリズムの役割をしているからなんです。
太陽の光が地球の淵を通り抜けるとき、大気を通ります。
このとき太陽光の赤い光だけが大気を通り抜けることができます。
青い光は大気の中で散乱してしまい、ほとんど通り抜けできません。
またこのときの赤い光は、大気の中を屈折して進むことで
本影の内側に入り込みます。
この赤い光に照らされた月は、地球上から赤黒い色で見えることになります。
大気を通り抜ける赤い光は、その時の大気の状態によって変化します。
例えば大気にチリが多いと障害物が多いことになるので
通り抜ける光の量が少なくなり黒っぽくなります。
逆に大気が澄んでいれば光が多く当たるのでオレンジ色になります。
この皆既月食の赤い月は、「ブラッドムーン」と呼ばれ
地震の前兆と呼ばれたりしています。
まとめ
今回の皆既月食は、月が昇ったばかりの東の低い空に見えます。
ですので、東側の見晴らしがいい場所で観測するのがおススメです。
ちなみに今回の皆既月食を見逃した場合、
次回の皆既月食は2015年4月4日の20時53分からです。
ただ、次回は皆既月食の時間が13分間と短いです。
月の高さは次回の方が高いですが、皆既月食の時間が短いので、
今回の月食の方でじっくり鑑賞・観測された方がいいかと思います。